現場で映画を学ぶこと

 毎年、文化庁支援「映像スタッフ育成事業」に参加しています。一ヶ月から二ヶ月のインターンシップになりますが、これまで参加者は一人も落伍者がないのが、自慢です。仕事が大変なことは毎年、上級生から下級生に伝わっているようで、それなりの覚悟で現場に臨んでいるようです。
 

 去年は6人が参加しました。藤井慎也君は今井和久監督の「ポストマン」、木場真理子さんは本広克行監督の「小林少女」、中村和人君と得能直人君はマキノ雅彦監督の「次郎長三国志」、丸山直人君は林海象監督の「夕陽丘の探偵団」、白川遥圭さんは山下耕一郎監督の「新京都迷宮案内5」で、それぞれ制作、演出、美術などの現場に参加してきました。

 
 その体験談はメディア学部のWebに載っていますから、読んでみてください。大変な仕事ですが、その苦労と充実ぶりが伝わってきます。これまで男子学生が参加して、その後制作プロダクションに就職してましたが、去年から女子学生が参加するようになりました。

 
今年は女子が7名、男子が5名希望しています。撮影現場は最近は、多くの女性が参加しています。撮影、照明、編集、ポストプロダクションも含めて、プロをめざしたい女子学生が増えているのは頼もしい限りです。それも現場では、若者が足りないので、仕事は大変だけれども、スタッフの仕事は確実にあるというのが支えのようです。

 これからインターンシップに参加希望の女子学生は、松竹の「釣りバカ日誌」でエキストラのバイトをやりながら、さまざまな現場を観察していると話してくれました。

インターンシップに出る前に、出来るだけ多くの映画知識を勉強するように指導しています。最近の学生は映画志望でも、不勉強の学生が多いのですが、中にはキネマ旬報映画検定2級を取った学生もいます。(彼は目下、合格が大変難しい1級を目指しています)

この中から、優秀なスタッフやプロデューサーが誕生するかもしれませんね。