2007年の映画ベスト・ワン

山形ドキュメンタリー映画祭の後は、東京国際映画祭東京フィルメックス映画祭と、映画祭づいていました。いろいろ見たのですが、今は中国映画が気になっています。(北京電影学院とうちの大学が提携したわけでもないでしょうが)


12月になると、今年の映画賞の季節となり、私のところにも採点表がまわってきます。邦画は周防正行監督の「それでもボクはやってない」、洋画はジャ・ジャンクーの「長江哀歌」(『善き人のためのソナタ」も良い作品でした)をベスト・ワンにしました。                  

 邦画はこのところ評価が上がっていますが、時代と切り結ぶような迫力のある作品は少なく、かなり危機的な状況だと思ってます。プロデ゙ューサーが前面に出てテレビ局の宣伝力だけがクローズアップされる映画状況というのは、監督やシナリオライターなどクリエイターが熱っぽく語られた奥ゆかしい映画の時代から見れば、何をかいわんやでしょう。

もうひとつ気に入っているのは、田壮壮の「呉清源 極みの棋譜」。洗練の極みとも言うべき映像です。河瀬直美さんの「殯の森」の前半の計算しつくした映像美もそうでした。
 
ジャジャンクーも田壮壮監督も、北京電影学院出身です。機会があったら、紀尾井町のホールでぜひとも、お話を伺いたいものだと思っています。

メディア学部の放送を聴きました。アナウンサーをやっていた生方君の声のよさが光ってました。結構、ラジオを聴くほうですが、最近はおしゃべりが下手なアナウンサーが増えてます。うちの学生アナウンサーは、がんばってますよ。それにしても、もっともっとおしゃべりをして、うるさいくらい自己主張してくださいね。(今はソフトでスマートな自己主張なんでしょうけれど、もっともっと、自由におしゃべりしてください)